IPA未踏ソフトウェア創造事業 2007年度I期畑PM採択プロジェクト 最終成果報告会

行ってきたー


懇親会とその後のサイボウズ・ラボ見学会も行ってきました。
竹迫さんゆーすけべーさんid:ZIGOROuid:amachangといった凄い人たちと直に話ができたので、
とても有意義だったと同時に、なんというかこう緊張してしまったというか当てられてしまったというかそんな感じです。


面白かった発表は

オブジェクト管理API及び簡単システム構築UIの開発 (後藤 義雄さん、二村 暢之さん)

ObjectTank
スキーマを動的に変更できたり、アクセス制限や承認云々といったさまざまなデータを管理できる賢いDBみたいなものみたいです。
REST-APIで操作できるようです。
要は↓こんなことが出来るようなもののようです。

  • 持つべきデータについての要件が変更になってもすぐに対応できる
  • プログラム変更無しで対応できる


利便性重視の富豪的プラットフォームかと思ったら、
REST-APIを提供しているWebサーバ、本体が動くAPサーバともにクラスタ構成なのでスケールアウトできるし、
実際にデータをおくRDBのサーバも十分にチューニングされているので、
DBサーバ一つに全部のオブジェクトを共存とかさせないで、
オブジェクト一つにつき一つのDBサーバとかいった構成にすれば、
かなり大量のデータを扱ってもやっていけるとのことでした。

問い合わせ学習を用いた自動操作ソフトウェア「子猫の手」の開発 (近藤 真之さん)

公式サイトのデモを見たほうが早いと思いますが、賢いWindows自動操作ソフトです。
手動での操作を覚えさせるタイプの自動操作ソフトですが、

  • 操作の意図を理解した上で自動化するので、覚えさせたときと状況が違っても正しく動く
  • どんなアプリに対する操作でも自動化できる
  • 操作マニュアルを自動生成できる

と、従来のものでは出来ない(ので実用に耐えなかった)ことができるようです。


他にも、一つの画像ファイルに対してフォトショでやった操作を数百数千のファイルに適用するとか、
複数の操作をがっちゃんこする(各種アプリのインストールをまとめてPCセットアップを自動化とか)とか、
Windowsを使って刺身の上にタンポポを乗せる仕事は全部猫に任せちゃってよさそうな感じです。
ソフトウェア開発の現場で言えば、画面系の回帰テストに普通に使えそうな気がします。

宣言的アプローチによるJavaScriptマッシュアップエンジンの開発 (冨田 慎一さん id:shinichitomita)

公式サイト
スライド
前置きとして、マッシュアップが流行ってWebが自由になったって言うけど、
実はそれほど自由じゃないよねえ、壁があるよねえという話。
どんな壁があるかというと↓こんな壁がありますと

  1. まだまだ限定的な参加者
    • 「コードをわざわざ書く」という敷居の高さ
    • サービスインフラ構築など開発に至るまでの障害
  2. パブリック・オープンでないデータ


1.についてはGUIエディタで「入力→加工→出力」をつないでいくことで分かりやすくして実現。
2.についてはアプリから非オープンなデータを取りにいけないなら、
データのあるところにアプリの方を呼び出せばいいという逆転の発想で対処してます。
ブックマークレットとしてアプリを実装していて、
これを、召喚可能なアプリケーションSummonwareと呼んでました。
具体例を挙げると↓こんなことが出来るみたいです。

  1. ユーザがmixiにログイン
  2. Summon Afrous!してAfrous Editorを起動
  3. 足跡をスクレイピング


個人的にはこの発表が一番興味深かったです。